こんにちは、売買事業部の萩原です。

季節がだいぶ過ごしやすくなってきました。

さて、方言やその土地のしきたりがあるように不動産でも地域によって違いはあるの？

・・・答えはあります。

関東と関西で不動産取引に大きな違いがある部分があります。

代表的なものとしては、収益物件などの敷金の取り扱いです。

関東方式では不動産取引の慣例として、売主から買主に引き継がれる返還債務（敷金や保証金）の金銭については売買代金から差し引いて支払います。例としては、売買価格1億円、敷金返還債務が2000万円とした場合、8000万円を支払うことになります。

関西方式では「敷金持ち回り方式」という敷金等の額を売買代金から差し引かずに支払います。そして、不動産売買後に借主が退去する場合には、買主が自らの負担で敷金や保証金を返還します。買主からすると関西の商慣習では不利な印象を受けますが、買主は新たに発生する返還債務分のコストを考慮のうえで購入価格を判断することで不利益を回避しています。
例としては、売買価格1億円、敷金等返還債務が2000万円とした場合、これらを相殺せず買主が売主に1億円を支払います。ちなみに、税務会計上も返還債務分は不動産取得価格として見てもらえますので、税務会計上の不動産取得価格は1億2000万円と計上します。

あとは、固定資産税等の清算は、関東は1月1日からの日割、関西は4月1日からの日割となっています。

ちなみに岡山県は、敷金等の清算や、固定資産税等の清算は「関東方式」となっています。

一見、関西方式は敷金は売主が取りっぱなし、という印象を受け買主は損した気持ちになりますよね。

関西の物件をお取り扱いする際には、注意が必要ですね。

また、豆知識として、関西の人は不動産を変わった呼び名をする人が多いです。

例えば、旗竿地のような土地を、関西の人は「専通土地（センツウトチ）」、というようです。これは竿の部分が専用通路、という意味らしいです。

1階が駐車場などのピロティ構造のマンションの1階部分を店舗として用途変更している物件などは、「車庫転（シャコテン）」、というようです。車庫を転用しているからシャコテン・・なるほど。

関西の人は面白いです(笑)

ちなみに岡山県しか使われない言葉として、10戸マエ・・・これは総戸数10戸の物件を指します。総戸数5戸なら5戸マエ、など。私の経験では、関西、関東、広島県でも使わないようです。他の地域でも言われていたらゴメンナサイ。

ちょっとした知識でした。ではまた来月✋